初の寄贈先に東京女子医科大学病院 小児用補助人工心臓 4歳に装着

産経新聞 令和4年8月17日配信

国内外の心臓病の子供たちを救う「明美ちゃん基金」(産経新聞厚生文化事業団運営)による小児用補助人工心臓の最初の寄贈先が、東京女子医科大学病院(東京都新宿区)に決まり、17日、同病院で寄贈式が行われた。すでに同病院では補助人工心臓を患者に装着。患者の容体は安定しているという。

寄贈式では、基金側を代表して、産経新聞厚生文化事業団の鈴木裕一理事長が「この機器で一人でも多くのお子さんの命の橋渡しができればと考えている。基金の活動が、病に苦しむ子供たちにとって明日への希望を見いだす一助になることを目指したい」と挨拶。東京女子医大病院の板橋道朗院長は「移植は待機期間が非常に長い。患者さんを支える貴重な機器を有効に生かし、多くのお子さんが元気になっていただけるよう、病院全体として頑張っていきたい」と感謝の言葉を述べた。

基金が寄贈する小児用補助人工心臓は、ドイツ・ベルリンハート社の「EXCOR(エクスコア)」。当初、東京女子医大病院への寄贈は8月末を予定していたが、移植を待つ患者の容体が急激に悪化、早期装着が必要になったため納入時期を前倒しした。

患者を担当する循環器小児科の石戸美妃子医師は「厳しい状態だったが、エクスコア装着後は容体が安定した」と説明。一方で、「患者を救うためには最終的に移植にたどりつかなければならない。補助人工心臓の長期装着で合併症のリスクは高まる。社会に加え、医療関係者の移植医療に対する理解が深まり、臓器提供の機会が増えていってほしい」と訴えた。

エクスコアは今後、国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)▽北里大学病院(相模原市)▽あいち小児保健医療総合センター(愛知県大府市)に順次寄贈され、心臓移植を待つ子供たちに装着される。一方、当初寄贈先の一つとなっていた九州大学病院(福岡市)は病院内の事情を理由に辞退した。基金の運営委員会は改めて寄贈先の医療施設を選定する。

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